脳に侵入して組織を溶かすアメーバ「フォーラーネグレリア」。感染したらほぼ全員が死亡するこのアメーバは、温暖化によって生息範囲が拡大していくと見られている。その米国における最新症例が9月に判明した。
そのときテキサス州ウェイコの気温は、もう少しで28℃になろうとしていた。米疾病管理予防センター(CDC)の環境工学者であるミア・マッティオリが9月27日にウェイコにやってきたのは、温水環境を好むフォーラーネグレリア(学名Naegleria fowleri:ネグレリア・フォーレリ)というアメーバを探すためだった。感染したらほぼ全員が死亡する、脳を食べるアメーバだ。